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5/13「ならまち薩摩琵琶コンサート」の思い出

そろそろ本格的に暑くなってきたところで、過ごしやすかった新緑の奈良を思い出してみようと思います。
(いつもながら更新が遅くて、申し訳ありません…)

 

去る5月13日、奈良ホテルに隣接する名勝大乗院庭園文化館にて開催されました「ならまち薩摩琵琶コンサート」。
広大な日本庭園を眺められる和室での演奏…雰囲気もバッチリ、と思いきや、当日はまさかの大雨…!

お分かり頂けますでしょうか。池の水面を打つ雨と風の紋様。

燕もひゅんひゅん飛んでおります。

しかし、雨のお庭もそれはそれで風流…と、あくまでプラス思考でお客様を待つ我々。

すると、そんな大雨にも負けずにお越し下さったお客様が!ありがとうございます!

無事に開催の運びとなったのでした。

 

この「ならまち薩摩琵琶コンサート」の企画、

もともとは、5月~6月に奈良県全域で行われる音楽イベント「ムジークフェストなら」に参加してみようと企画されたものです。

共演の前川笙水さんは奈良在住。そのため、この企画も彼女を中心に動きはじめました。

そのスリムな体のどこにそんなエネルギーが?と思うほど、いつも明るくパワフル、

会場との交渉から、チラシの作成、配布など、一手に引き受けてくれました。

一緒に企画を進める上で、たいへん心強い同門の徒であります。

会場の方の許可を頂いて、床の間に琵琶を置いてみました。

何か…いつもよりマットな質感の、うちの琵琶さん。

 

この日の曲目は「城山」冒頭部分の合奏、前川さんの「蓬莱山」、私の「西郷隆盛」でした。

いずれも西郷さん、あるいは薩摩に関わりの深い演目です。

琵琶や薩摩藩の歴史などのレクチャーを交えながらの演奏。

「西郷隆盛」は長い曲なので、前後編に分けてお聞き頂きました。

その「西郷隆盛」後編、最後の官軍総攻撃のシーンに入った時、

それまでも降りしきっていた雨がいよいよ強くなり、「ザー」ではなく「ゴーッ」という音さえし始め…。

(私、何か西郷さんを怒らせるようなことをした…?いやいや、西郷さんは私みたいな小物に腹を立てるようなお方ではないはず…)などと思いめぐらせつつ、しっかりと西郷さんの最期を演奏いたしました。

 

終演後、こうしたコンサートの時には、必ず琵琶についてご質問を頂きます。

いつも自分の知識をフル回転させながらお答えしていますが、それだけ琵琶に興味を持って下さることに、いつも感謝しています。

もっともっと、興味を持って頂けて、演奏会にお越し下さるお客様が増えて、さらに愛好者が増えていってくれたら嬉しいなあ…と夢を抱きつつ、今後も頑張って参ります。

 

なお、我々、今秋にも何かを企んでおります。詳細決定次第お知らせいたします。乞うご期待!

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